Capitolo 28 - post vol.48

紅天女の試演会場へ連れてこられた小野寺グループと黒沼グループ。
その会場はかつて駅だった場所を再開発のために取り壊した廃墟だった。
しかも舞台稽古はたったの一日という過酷な条件だった。
大道具や舞台セットは一切なしのその廃墟で試演するように指定したのは
月影千草だった。
ここで試演する意味は支援した後にわかると月影先生は言ったという。
子の会場を見ての感想を問われた亜弓は「どんな場所でも私の紅天女を演じる」と答えた。
一方マヤは子供の頃の「ごっこ遊び」を思い出しておもしろそうだと答えた。
滑り台を城に例えて遊んだなどと嬉々として語るマヤを見た記者たちはピントハズレな感想に
あきれ気味だったが亜弓は白目になって驚いた。
そんな空気を尻目に黒沼まで「ごっこ遊び」の楽しさを語りだすのだった。

959 ：その２：2012/02/24(金) 00:54:12.75

質問タイムの後で亜弓とマヤの握手の場面が設定されたが亜弓はマヤの姿がはっきり見えず
握手の手をずらしてしまったら目が見えないことがバレてしまうと懸念。
そこで挑戦状を叩きつけるふりをして握手を拒んで見せた。
マヤは驚き私も負けないと宣言する。

解散後舞台となる廃墟で亜弓は風を感じそれが「梅の谷」の風に似ていたという感覚をおぼえる。

マヤは相変わらず廃墟で黒沼と「ごっこ遊び」の想定を楽しんだ。
紅天女の舞台に当てはめて。
それを見ていた桜小路はマヤの言う「ごっこ遊び」は「想像力でで遊ぶ」という意味だと知る。

鷹宮邸では毎朝詩織の元へ真澄が見舞いに行っていた。
様態が良くなると真澄が褒めてくれるからと食欲も出てきて落ち着いてきた詩織。
しかし真澄の心は自分にないのだから完全に回復してしまえばもう真澄はここへは
来ないのだと思うと詩織の目も白くなった。
詩織の父は詩織のためにも鷹宮家のためにも自分の跡取りになるよう再び説得するが
真澄はきっぱり断る。

詩織の父の再度申し出を断ったことを知った真澄の義父は真澄に別に好きな女性がいるのでは
と勘ぐっていた。
そして水城に真澄の身辺を調べよと命令する。
マヤとのことを知っている水城は真澄義父に「もしもそういう存在がいたらどうしますか」と
質問すると真澄義父は「ぶっ壊すのでだ」と断言する。

ちょうどそのとき真澄は車の中。
運転手にたまには自宅へ帰ったらいかがといわれるが今日も家へは帰らないでホテルへ
向かえと命令する。
そしてこれからは自分は義父の言う通りにはならない。
自分の人生で初めてあなたに逆らうのだと心に誓った。